“ Art ” project with Mayuko

“ Art ” project with Mayuko

2023年 のストゥーのTokyo展に、友人の奥様として一緒に遊びに来ていただいたのがマユコさんとの出会いでした。「 今年から制作活動を始めたんです」 と柔らかく話す素敵な方だなぁというのが第一印象のマユコさんは、ビーズを使ったアクセサリーやTappi(タッピ)というフックを用いてラグやアートピースを作成している作家さん。

タッピを使用した作品は 色とりどりの毛糸をミックスして作られていて、100cm四方ほどの大きなラグになると何か月もかかると話していました。

マユコさんの毛糸を使用した作品を額装したものを見せていただいた時に、わたしの中でパズルのピースがカチッとはまる感覚がありました。

以前よりストゥーの製作を通して出る試編みのスワッチや、残った糸をどうにか活用できる方法はないのかと考えており、毎年大掃除でスワッチを処分する度に後ろめたい気持ちを感じていましたが、マユコさんの作品を拝見したときに、ストゥーの糸で作品を作っていただけたら、衣服とはまた違う面白さあるのではないかと思いその旨を伝え作品をお願いしたところ、快く引き受けてくださいました。

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'' Art '' project with Mayuko

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使用する素材はすべてストゥーの製作過程で出たスワッチをほどいたもの。春夏と秋冬の素材をミックスした細い糸から太い糸までを、ホワイト系・ブラック系・ミックスカラー系の3つに分け、それぞれの作品を依頼させていただきました。

ウール、モヘア、コットン、シルク、リネン等のスワッチを少しずつほどき、糸巻機で毛糸玉に。マユコさんはモヘアの糸が好きとお話ししていたので、秋冬で使用していたモヘアシルクの糸を多めに用意しよう と思ったのですが、 毛足の長いモヘアは絡まりやすく、ほどくのにとても苦労しました。

メッシュ状の土台に、タッピを使用して毛糸を一本ずつ編みつけていきます。ほどいた毛糸は編まれていたのでウェーブ状になっていますが、 アイロンのスチームをかけるとまっすぐ元通りになるので、スチームをかけたりウェーブのまま使用したりしながら製作したとお話ししていました。

左から順にミックス、ホワイト、ブラックの色ごとにできあがった作品達。同じ色の系統の多種多様な素材をミックスしながら編み込まれていて、表情があたたかくて豊か。とにかく素敵で一目で大好きになりました。

自宅のリビングに飾りました。配置に長い間悩みましたが、ミックスは単体で、ホワイトとブラックは一緒に。

表側には見えませんが、出来上がった作品の後ろにサインとしてビーズを編みつけていただいていて、ストゥーのものづくりに欠かせない「編み棒」をイメージしたとお話しされていました。マユコさんらしいユーモアあふれるサインだなぁと思いました。

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今回はストゥーの糸を用いながら作品化していただいたことで、 衣服とは違った表現ができ、新たな光が見えたような気がします。スワッチや残った糸などをキチンと使い切ることは今後も意識して続けていきたいと思います。

こんなふうにして作家さんと取り組んでみたり、ストゥーでも活用できるアイデアを練っている段階なので、今後に乞うご期待いただけますと幸いです。

 

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